【上村裕是のBlog】医療問題研究会の全国集会
11月6日と7日の2日間にわたって、医療問題研究会・弁護団の全国交流集会が大阪にて開催されました。
これは、全国各地にある患者側で医療問題を取り扱う弁護士の団体が年に一回集まって研究発表や交流を行うというものです。
今回は大阪が開催地ということで、私も所属している大阪医療問題研究会で因果関係をテーマとする研究発表をすることになり、長期間にわたって準備をしてきました。
100件を超える最新の判例を収集・分析した結果、因果関係の立証が現状でもまだ厳しいことが浮き彫りになるとともに、統計値がある場合や不作為の場合等、場面ごとに因果関係の立証の壁をいかにして克服するのかについてメンバー間で議論をしてその成果を発表しました。
また大阪地裁の医療部に在籍していた裁判官、患者側代理人、医療側代理人をそれぞれお呼びして因果関係をテーマとしたパネルディスカッションが行われ、それぞれの立場からの熱い議論が交わされました。
各地の弁護団からも電子カルテの問題点や治験における被験者の権利救済の制度等を取り上げた研究発表もあり、集会は大盛況で終わりました。
私自身、研究会のメンバーと因果関係をテーマにした激しい議論を交わして準備してきたことは非常に良い経験となりました。この経験を今後の業務にも生かしていきたいと思います。