成年後見

日本は超高齢化社会に入り,次のようなご相談が増えています。

  • 身寄りがなく,1人暮らしで,アパート経営をしているが,財産管理に自信がなくなってきたので,まだ元気なうちに信頼できる人に任せたい。
  • 遠方で暮らしている親が,最近,訪問販売業者に高額の商品を購入させられているようで,心配だ。リフォーム詐欺や未公開株詐欺等悪質業者の話もきくので,そのようなことのないようにしたい。
  • 遺産分割の話を進めたいが,相続人の1人が認知症のようで,話が進まない。
  • 親と同居しているきょうだいが,親の面倒も十分みていないのに,無断で親の預金を引き出して使っているようだが,これを止めたい。
  • 知的障害のある子どもの将来が心配なので,親が亡くなったあとも不安のないようにしておきたい。

成年後見の制度は,認知症や,知的障害・身体障害があるため,自らの財産管理や身上監護を適切に処理できない高齢者のために,成年後見人や任意後見人などを選任することにより支援を行う制度です。

高齢者の判断能力が十分でない場合,悪質商法を行う業者がこれに乗じて財産を侵害したり,高齢者入所施設や親族が財産を恣意的に使用するということが生じています。

ご本人の自己決定権を最大限尊重して,その能力が十分に生かせるように努め,不当な財産・権利侵害行為を排除して生活環境を整えることを目的とする制度ですので,信頼できる弁護士に依頼することで,安全に資産を守ることができます。

具体的には,金銭,不動産等の財産管理だけでなく,介護契約支援や福祉サービス利用支援を含みます。

制度としては,3つあり,ご本人の状態に応じて選ぶことができます。

  1. 元気なうちは,財産管理契約
  2. 不安になったら,任意後見契約
  3. 既に,判断力に問題があるなら,法定後見

元気なうちにご自分の考えや気持ちを伝えて,信頼関係を築いておくことによって,判断能力が衰えてきたときにも安心して老後を託すことができますので,お元気なうちに,信頼できる弁護士と財産管理契約を結ばれることをお勧めします。

現在お悩みのことについて,ゆっくりお話を聞き,貴方に応じた,適切な内容の制度をお勧めします。また,きめ細やかに具体的な契約内容を決めていきますので,まずは,ご相談下さい。