契約書は何のために必要なの
契約書はトラブルを事前に防止するために必要と
考えられています。その通りですが、では、トラブル
を防止する契約内容とはどのようなものでしょうか。
よくあるケースですが、製造委託の場合、完成した
製品が、当初思っていたものと違う、性能が足りない
等と言うトラブルが結構多いです。
この場合、トラブルを防止するには、注文内容つまり
、製品仕様をできる限り具体的に確定しておくことが
最低必要となります。
要するに、どのような取引であっても、当事者の要求、
目的をきっちりと把握して条項化する必要があります。
第一次の契約書のチェックはこの様な要求事項が、
きっちりと条文化されているかを見ます。
でもそれでチェックが終わるのではないです。
社長にしてみれば、この取引(契約)を自社に有利な
条件で行いたいと考えているはずです。
ならば、次のチェックとしては、この契約が、会社
にとって有利(最大利益)な条件が入っているか
どうかをチェックしなければなりません。
しかし、このチェックをするには、会社がこの取引
(契約)を自社の経営戦略としてどのように位置づ
けしているのか、つまり、会社の経営戦略を弁護士
も把握しておかないとチェックはできないはずです。
当然に、中小企業であっても事業を展開するには
経営戦略は不可欠であり、どの経営者の方もそのこと
を認識されていると思います。
従って、弁護士も基本的な経営学(経営戦略)の
知識は必要と私は思っています。
標題に戻ります、契約書は何のために必要か。
トラブルを防止するという消極的目的ではなく、
積極的に経営を戦略的に展開するために必要と私は
考えています。
経営と法(弁護士)の融合が不可欠なのです。
以上